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[190962] ミライ

詩人:どるとる


降り注いでいる 雪混じりの雨が

走る電車の窓に人懐っこく寄り添う

指先さえも 冷えてしまうような寒い夜
予報によれば東京は小降りの雨

仕事も最近は 忙しくて君を思う暇もない

待ち合わせの時刻まで時計とにらめっこ

ちょっと早く来すぎた僕は無意識に貧乏揺すり

でも 君が「待った?」って聞いたなら

「全然待ってないよ」なんて笑うのだろう

そんなイメージを抱えて笑っていたら
ちょうど君があらわれた
時刻は9時を回ったところ

こんな未来を 待っていたんだ 僕は多分ね

行きたいところは特にないから風まかせ

行き当たりばったりの人生そのまま

昨日観た映画の話 オーバーアクションで
銃を撃つ構えでシーンの説明をするよ

そんな僕を見て君は楽しそうに笑うんだ

その瞬間の中に光る輝きに目を眩ませて

近い未来を互いに想像しあっては過ぎるなんでもない毎日を

それとなく のらりくらりと乗り越えて
たまに気を利かせて愛をささやいたりする

そんな 似合わない言葉に 君は
「無理しなくていいよ」なんて
逆に気を遣わせてしまうのです

どうやらすべてが思うようにはいかないようです

何度でも すれ違っては 何度でも出会う
終わりのない 待ち合わせのような
少しの寂しさをはらんだ二人の恋は
取り急ぎ 続くよこのまま

待ち合わせの時刻まで時計とにらめっこ

ちょっと早く来すぎた僕は無意識に貧乏揺すり

でも 君が「待った?」って聞いたなら

「全然待ってないよ」なんて笑うのだろう

そんなイメージを抱えて笑っていたら
ちょうど君があらわれた
時刻は9時を回ったところ

こんな未来を 待っていたんだ 僕は多分ね。

2016/02/20 (Sat)
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