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[191151] 魔法使いに必要な事

詩人:どるとる


星が 流れる いくつもの物語を
眠れない夜に 語るよ 吟遊詩人のように

窓から風が 吹き込んで ささやく夜には
星や月が素敵な 語り部になってくれる

魔法なんてない 世界にも不思議なことが ひとつ ふたつ

まぶたの裏に 広がる僕だけの箱庭
僕だけの願い事は叶うことはない

ステッキひと振りで使える魔法はない
でも目に見えない感情が僕の中で

魔法のように きらめきながら生まれる
遠い昔に誰かが描いた最初の命の形

見聞きしてきたことなんか
多分必要なんかなくなるよ

大切なのは今を生きること 目の前にある世界がすべて

悲しいことだけどそれが本当のこと

だから僕は魔法使いになれない
だって 願う必要もない

不便なことに 気づくことで
魔法使いには 気づかない 大切なことがたくさんあるから

星の引力で 惹き付けられた物語の 続きを知りたいのなら

本をたくさん読むことさ
ロマンは フィクションの中で生きるものだからね

ふれられるような夢はいらない。

2016/03/19 (Sat)
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