詩人:夕
風に吹かれなびく心
離してしまえば楽だろう
飛ばされて遠い空に
涙を還す 女神のもとへ
糸を解くまでの時間
想いが交差し邪魔をする
枯れては泣き
潤いを戻す繰り返し
支えた柱も流してしまった
少しづつ壊れる楽園
自由な雲が切なく映る
運命を誓った鐘は終焉のメロディ
取り残された僕は
高く舞う羽を見つめ
見えなくなった君を
思いながら無に還る
美しかった世界にさよなら
全部白にするんだ
悲しいけれど愛しい記憶
黒にだけは染めたくないから
いつか生まれる新しい世界
いつか出会う誰かのために
芽をひとつ残そう
花咲く頃にはきっと
新しい笑顔に会えるから