詩人:どるとる
夕暮れが 過ぎて あっという間に夜だ
今日も誰かが 誰かを思う
そしてその誰かをまた違う誰かが思う
異なる2つの 思いが 結ばれて ギュッとつながる
その解釈で いくなら一体どれくらいの結び目がこの街にはあるのだろう
僕も誰かとどこかでつながっているのかなあ
終電に乗って 駅へと向かう そのひととき
ただぼんやりと眺める窓の外はロマンス
とうに過ぎ去ったマジックアワー
東京タワーが 七色に光ってる
まぶしいくらいの光に目をうばわれて
心はもう僕を置いて 旅をしている気分だ
そんなこんなで 気づけば降りる駅に着く
世代交代みたいにさ 東京タワーもスカイツリーにとってかわれて
でも僕は 地味なおまえのほうが好きだぜ
レールは つながってる 路線図は最早迷路のようさ
入り組んだ 道の先に僕が求める 場所があるのなら
連れていってよ まだ知らない 出会いが待っている明日へ
人生の転機みたいに分岐点を迎えたら
カーブして そのまま道なりに彼方へ
いつの間にか 過ぎ去った アフタヌーン
夜の街並みもまた格別だね
月も星も 輝いて見えるだろう
空が見えないなんて嘘っぱちだ
花も鳥も 隠れているだけなんだよ
映画のような シチュエーションは望めないけど
さえない僕のやり方で 広げた絨毯
夜明けまで 笑い倒そう マニュアル本は捨て置いて
とうに過ぎ去ったマジックアワー
東京タワーが 七色に光ってる
まぶしいくらいの光に目をうばわれて
心はもう僕を置いて 旅をしている気分だ
そんなこんなで 気づけば降りる駅に着く
開いたドアの向こうには
絵も知れない夜が 広がる。