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詩人:どるとる


夏が春を 追い越してしまったような
少しだけ汗ばむ陽気には 風が心地いい

並木通りを 春色に染める 花々

ファインダーを覗き込んでも
見えない いくつもの 景色があるよ

悲しみも 幸せを 手にするために
意味があるなら 無意味な すれ違いなんて
あるはずもないと思う
少しだけ僕らは大人になっただけ
そう 言ったあとに泣いた君から
目をそらしたことが君の 心には悲しく映ったんだね

いくつもの言葉が 霞んでは消える
日記に綴った思い出も数ある写真も

永遠の時間を 生きることはかなわない

愛しているだけで つながっていられた
時間は遠い昔に 過ぎてしまったよ

甘い優しさだけを分けあえたなら
それは素敵だけど 痛みも分けあえてこそ
人は人を愛する本当の意味を知るって
知ったのは つい最近のことなんだ
確かめあう愛もいい
だけど 言葉を使わずに伝えあう 愛もまた素敵だろう

月明かり 宵闇 昨日降った雨のにおい

どうせ咲くなら 美しく蕾を ふとらせて

悲しみも 幸せを 手にするために
意味があるなら 無意味な すれ違いなんて
あるはずもないと思う
少しだけ僕らは大人になっただけ
そう 言ったあとに泣いた君から
目をそらしたことが君の 心には悲しく映ったんだね。

2016/03/19 (Sat)
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