詩人:どるとる
空をあおいだ僕の手のひらは雲をつかもうとして空を切っただけ
愛する君に伝えるべき言葉を夜空に探していたんだ
君の笑顔がいつでも僕のそばにあるようにするにはどうしたらいいかなって考えていた
近いような遠いようなこの絶妙な距離がいつか埋まること
願いながら
望みながら
心の距離が少しずつ縮まってゆく日々を喜ぶ
ああ 雲はつかめない
けれど雲よりも遠い君をつかまえたよ
今 愛すべき人をつかまえたよ
永久にこの手のひらの中に閉じ込めた
あんなにあいていた心の距離は今
確実に縮まってゆく
そして 僕ら手を繋ぐ
めずらしくもない晴れた日に僕らは三度出会い手を引き合って秘密の場所へ出かけるのさ
心の距離などもうどこへやらで。