詩人:どるとる
目を閉じて 描く大切な人の笑った顔を覚えておくことだ
その顔が悲しみにゆがまぬようにすることが
多分僕の役目だから
繰り返す 日々の中で なくしてゆくもの
ひとつひとつ指折り数えては
どうして 悲しみばかり数えてしまうのかなとため息をつく
秒読みでただ重なる 時間の積み木
崩さぬように 大切な命を守ってゆく
あんなに大切だった自分のことより
いつの間にか大切なものができた日に
僕は本当になりたかった僕になれた
そんな気がするのは気のせいかなあ
君もたまには泣くこともあるんだってちょっと驚いた
笑った顔しか 知らなかったみたいだけど 無意識に目を反らしてたんだろう
いくつもの言葉を 書いては消してく
凝り固まった既存のイメージを もう一度チャラにして君を見つめてみよう
降り積もるほどに 厚みを増してく思い出
記憶を辿ればあんなこともあったなあ
愛を言葉にするのは恥ずかしいから
ちょっとごまかして適当な言葉探すよ
だけどやっぱりどんな言葉でも
ごまかせないんだ こんなこと初めてだ
歩き疲れた道を だらだらと歩く
沈む夕日だったり 街の景色だったり
ただあるべくしてあるものをひとつひとつ
愛してゆく
そんな気持ちを くれたのは やっぱり君でした
ありがとう 愛してる どんな言葉なら
今の気持ちを 伝えられるだろう
伝えるより先に抱きしめられてしまうから
僕はまた 黙ってしまうんだよ でもそれがいつものパターンになってるエブリデイ
秒読みでただ重なる 時間の積み木
崩さぬように 大切な命を守ってゆく
あんなに大切だった自分のことより
いつの間にか大切なものができた日に
僕は本当になりたかった僕になれた
そんな気がするのは気のせいかなあ
気のせいじゃないといいなあ。