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詩人:どるとる
時計は動いてゆく 世界の終わりまで
僕は 時限爆弾抱えて
タイムリミットまで長い長い蛇の生殺しみたいに待ちぼうけをくらわされている
何もなかった世界にとある命が
生まれて賢い誰かが掟を紙に記した
邪魔くさいんだよ線に囲まれて
満足に人も殺められない世界だ
叫びたいのは大義名分よりも
己の存在だと歌いたい ただそれだけ
沸点をとうに通り過ぎて蒸気を上げてる
ヤカンは 机の上で発情期を迎える
引き出しの奥の青写真 殺したはずのデイドリームビリーバー
死体に蛆がわく ブンブンと蝿が飛び
いつまでもその羽音が消えない
狂いそうな でも正常な憎しみはやがてこの身を完膚なきまでに滅ぼすから
今のうちに きれいな夢を見るんだよ
いつかその希望が崩れ去るまで
ひとつ ふたつ杭を打つ 雨が
地面をえぐるように
ゆがみのないこの世界に 亀裂を生む
邪魔くさいんだよ線に囲まれて
満足に人も殺められない世界だ
叫びたいのは大義名分よりも
己の存在だと歌いたい ただそれだけ。