詩人:どるとる
神様の指先が指し示す真実は
答えというには些か合理的です
よって却下
譜面にきれいに並んだ 音符を
たどって 鳴らすメロディ
遠い昔に 消えた星の光を
遅れて見てる
その解釈は何万通りからなるだろう?
ノートに書き付けた決意表明は
言いたいことだけを叫んで黙った
真っ白な大地に落ちた星のひとつを
適当につかんで それがすべてだと
言いたげな 僕らは
埋まらない隙間を 何かで塞いでいたいだけ
空き地の裏手に作った秘密基地
お菓子を持ち寄り 元よりお遊び
外装段ボール
知らず知らずに 刻んでいた足跡を
物語のように 華々しく飾ってた
ここに咲いていた 花は泣き虫で
でも笑った顔が とても愛らしいんだ
一週間という短い蝉の一生に
似ている君の命は きれいな花火になった
思い出ばかりが散らかるな
写真の中では 幸せそうに笑う君も
今では幻と同じだ
今も 変わらずあの場所に 咲いているのに
ひとつひとつ 丁寧にアスファルトに
染み渡ってゆく雨音を聴きながら
片付かないままの 楽しすぎる日々を
引き出しから 出し入れを繰り返す
ああ 僕も君と同じになれたなら
こんなに 明日を拒んだりしないかな
ノートに書き付けた決意表明は
言いたいことだけを叫んで黙った
真っ白な大地に落ちた星のひとつを
適当につかんで それがすべてだと
言いたげな 僕らは
埋まらない隙間を 何かで塞いでいたいだけ
面影だけでも 頼りない僕のそばにいてほしい
そう強がるだけの弱いままの僕だ。