詩人:千波 一也
すきなままでいいと思う
しなやかさを
失わないことが蜜だから
あちらこちらを踏みながら
まみれてしまえ
踏まれても
かかとを見せて
忘れたいろで
すぐにもつまずく
つまさきが
すき
指をくわえながら
いつか子どもに
戻っていった
レトロ、
舌がもどかしくて
もうわらうしかないよね
週末はいつもラストシーン
巻き戻して欲しいのに
離れてしまう
おとなの
仮面
そのままでは
猛毒にすくわれてしまうよ
たぶん
そのままではなくても
大きなものから小さくなろう
知らないふりでも育つから
ステップ、ステップ
すきなままでいいと思う
わがままでいいとは
思わないけど