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[191451] 二人の時計

詩人:どるとる


季節は いつなのかもわからない
寒いのかな 暖かいのかな

それさえもどうでもいいみたいに
流れてく時間を そのままにした

手放しで 漕いでく自転車が坂道を降りてゆく
変わらないスピードなのに
君だけ いつまでもそこで立ち止まったまま

熱い珈琲と 格闘してるうちに
猫舌の僕は ついに珈琲を飲むのをやめた

くだらないことも 笑ってしまうよ大袈裟なくらい

君との時間は例外なく楽しかったんだ

なのになあ いつの間にか時計は
僕だけの時間を 刻み始めたの

休みもなく 忙しくしていれば
余計なことを考えずにすむんだ

ごまかしてしまえばいい
悲しみなんて ないふりをすればいい

夜が来て 切なさに沈んでる

ふいに 夢を見た 君は笑ってた
そんなところで寝てたら風邪ひくよって僕の心配ばかり している
いなくなってまで心配かけてる

熱い珈琲と 格闘してるうちに
猫舌の僕は 珈琲を飲むのをやめた

くだらないことも 笑ってしまうよ大袈裟なくらい

君との時間は例外なく楽しかったんだ

なのになあ いつの間にか時計は
僕だけの時間を 刻み始めたの

二人のものだった時間は いつの間にか
僕だけのために 動き始めたの

君の時間は あの日からずっと止まったまま

同じだったはずなのに 僕は君より 年老いてしまったよ。

2016/04/20 (Wed)
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