詩人:鴻
継ぎ接ぎ一枚追加して
穴開き一つ 消しました
そんな風に創り上げた
思イの
薄っぺらい鎧着ては
大人に成ったフリをした
子供のまま降り出した
雨に 打たれて
寂しさに 凍えて
“涙 拭ッタ...”
だけど…-
大人になったフリをして
その服を脱げる程
成長すらしていない
だから…-
“気づかないフリ”
創り上げて
作り治して
“完成したフリ”
未完成品を
完成品と
“偽ッテ 偽ッテ”
出来上がったのは…-
“継ぎ接ぎだらけ珍品…”
自分の手で創りだして
自分の手で作り置き
だけど…―だけど…―
初めて作った自分自身
最初で最後の御心で
破り捨てる程の根性無くて
作り直す程の才能も無い
だから…-
不恰好だけど
歪だけど
僕だけの…-
“『作品』”