詩人:カナリア
嗚呼
女神よ
パサージュよ
どうか私に微笑んでおくれ
僅かばかしのパンとチーズじゃ
今宵の宴に
足を踏み入れる事すら許されないのかい?
嗚呼
プラチナの煌めき
碧の戦士よ
すべてを貴方に差し出す私を
卑下した眼差し
捨てておくれ
ただ寒さをしのぐ
破れかけた毛布でいい
どうかこの手に…
貴方はそんな私に
“馬鹿みたい”と言えようか?
貴方はそんな私に
“お金じゃない”と言えようか?
どうせなら…
愉快がいい
豪華がいい
一輪の花より大輪の花束を…
こう願う私は下級の人間であろうか?
嗚呼
聖母マリア
どうか私を許して下さい
欲に駆られし私の腕は
どうか十字の矛先
ナイフの様な微笑みで
打ち抜いておくれ