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詩人:高級スプーンあと何年
真っ白な部屋で真っ黒になる
眠れない
会社に行きたくない
何もしたくない
でも自分で自分を殺すのは
少し怖いから
誰か代わりに殺してほしい
生きることに意味がないと
諦めていても未だ苦しい
あなたがいなくなっても
電車が少し遅延するだけ
その日のうちに再開し
何事もなかったように動き出す世界と
社会
誰がいなくなっても
歯車を取り替えるだけだから
何事もなかったみたいに元どおり
別にいなくてもいい存在
古い映画で学んだはずなのに
あなたのようにうまくいかない
寝不足のまま会社に行って
来月生きるためのお金を稼ぐ
守るものも趣味もないよ
来月も同じ気持ちで
銀行に振り込まれたお金で暮らす
それだけの人生
あなたがいなくて
とてもさみしい