詩人:どるとる
ワインを溢したような夜空が
フロントウィンドウに広がる
扇子を広げるように
きれいに左右に分かれてく景色
生意気に ダンスミュージックかけながら下手くそに右足と左足でリズムをとるのさ
流れ星が すぐ目の前を横切ってく
願い事はしたかい? 君に聞く僕は
いつになくロマンチストさ
星空と一緒に 今夜はドライブだ
踊るように 軽快にハンドルを切れば
プラネタリウムなんて目じゃないような
ホンモノの景色が ほら君の瞳に数えきれないくらい星を降らすよ
東京の街を 知り尽くしたつもりだった
でもそれは大きな間違いだったよ
ミシュランガイドにも載ってない
店を 予約したけど些か遠い
退屈させるわけにはいかないの
ちょっと待っててもうすぐ
次の次の信号曲がって それから…
呆れ顔の君もまた 可愛い 見惚れてるんだ
笑ったそばから
泣いている 怒っていたのに すぐまた上機嫌
君はまるで 天気のように 雨と晴れを
忙しなく繰り返して僕を 振り回すよ
でも振り回されるのもまんざら嫌いじゃないの
たまにスパイスが欲しいときカレーに欠かせない香辛料代わりさ
疲れちゃったんだね
助手席で眠る君に
そっと タオルかけてあげたよ
窓を開けて 煙草をふかす僕に
幸せは 微笑みかけてくれる こんな静かな時間が
僕に 教えてくれる大切なことを
そしてまた星は流れる 願い事はひとつだけ
願い事はしたかい? 君に聞く僕は
いつになくロマンチストさ
星空と一緒に 今夜はドライブだ
踊るように 軽快にハンドルを切れば
プラネタリウムなんて目じゃないような
ホンモノの景色が ほら君の瞳に数えきれないくらい星を降らすよ
恋をする人の 心の真ん中 めがけて
運び届けるよ 君が願った 明日を。