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[98939] 夏のある日の日曜

詩人:甘味亭 真朱麻呂


ひどく投げやりな態度で僕らは
真夏の蒸し暑い空の下別れたね
公園の杉の木の下でアリが巣まで餌をはこんでいる
気持ちの悪い青虫の巨体の周りを何匹ものアリが群がって
巣まではこびこんでゆく
青虫はもう虫の息
きっと何もかもこのおかしくなってしまいそうな
暑い日差しのせいだ
だから 僕らはあんな風な悲しいお別れをするはめになった
右手で持ったアイスコーヒーの氷は一つ残らず水になって
その重さでコーヒーの上にもう一つ
透明な層が出来ている

もういっそ
何もかも 忘れたい
君のことも
あの夜のことも
ぜんぶぜんぶ忘れられるものなら
もうおかしくなったっていい

このコップの氷のように
僕の心 僕のカラダ
溶かしてくれていい
そしたら君の言い放ったさよならが
少しは和らぐと思うんだよ
君はどう思うかなぁ

こんな真夏のある日の日曜に。

2007/03/26 (Mon)
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