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どるとるの部屋  〜 「嘘」への投 票 〜

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詩人:どるとる


夕暮れに沈んだ 街並みはどこか悲しげで
今にも 雨が降ってきそうな 空模様

さみしいときに限って思い出すんだ
いつか当たり前にこの手にあった温もり

気分次第で つないでみたり 離したり
そんな気紛れにいくら君でもいつまでも 付き合ってくれる筈はなかった

気づけば僕は一人ぼっちで
つまりは 失くしたあとに気づく
大切さってやつを痛感してるんだ

これ以上ないくらい情けないだろう
笑ってくれたほうがいくらかマシだ
間違っても同情なんかしてくれるな
せっかくの悲しみが つまらない優しさに変わってしまうから

さよならと言い交わす いつもの別れ道
恋をしている間は 夢を見ているみたいだ

つないでた手を離すとすぐに あたためられた手は 指先から冷えてゆく

愛してるかと聞かれたら 疑わしい恋だった
お互いに寂しさを抱えてたから ごまかすような恋だった

無理やりに交わしたキスだから
少しだけ 罪悪感はあったよ
町外れ煤けた壁のラブホテル

できるだけ 気持ちを悟られないように
大袈裟な 吐息をまとわせて
大して 気持ちよくもないのに喘いでる
僕らは何に恋をして何を愛していたんだろう

最初から一人遊びだったんだろうか
積み重ねた積み木を崩すのは やっぱり
積み重ねた 僕らの役目だ 崩れる前に崩したよ

気づけば僕は一人ぼっちで
つまりは 失くしたあとに気づく
大切さってやつを痛感してるんだ

これ以上ないくらい情けないだろう
笑ってくれたほうがいくらかマシだ
間違っても同情なんかしてくれるな
せっかくの悲しみが つまらない優しさに変わってしまうから

本物の顔をした偽りの愛なんて 愛じゃないから。

2016/05/07 (Sat)
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