詩人:詩奈
先の見えない未来を覗いては
違う、違うと
首を振る
変えられることのない過去を思い返しては
間違いだったんだと
捨ててしまう
いつの間にかそんな生活が
昔批判した誰かと同じになっていたなんて
気付きもしないんだ
背が高くなって見えたのは上の世界で
小さな頃見た世界なんて
見たことすら忘れていた
足元は見えてなくて
もしも一度座って休んでいたら
何か変わっていたのかもしれない
それは今更の後悔
嘘が必要になったのは
いつからだったかな
素直な気持ちを言えなくなったのは
何でかな
きっと
どこかで
僕等は「大人」の意味を
間違えてる