詩人:メイ
忘れられない
想いがあるなら
その上から塗り潰せばいい
悲しみも喜びもすべて
染められてしまった白を
取り戻すことは
出来ないから
そんなことは
知っている
悲しくても寂しくても
眺めていたいんだ
風に晒され
少しずつ少しずつ
風化してゆくキャンバス
陽に照らされ
少しずつ少しずつ
色褪せてゆくキャンバス
それでも
このまま眺めていよう
きっともう染められる
ことはない色
この世界に唯一無二の
あなただけの色
いつまでも
眺めていよう
私はこの色が好きだから
飽きるまで
眺めていよう
私はこの色が好きだから
もっと好きと言える色に
出会えるまで
眺めていよう
ずっとずっと