詩人:どるとる
終電を逃した僕はため息をひとつ
燻らせて 夜のホームに立ち尽くす
冷えてしまった右手をもて余しながら
見上げた空に 星が流れてったのを見た
今の僕を 包み込むように抱きしめてる
悲しみだったり切なさだったり
ちょっとしたもどかしさだったり
一つ一つ 相手にしてたらきりがないよ
だから、片っ端から抱きしめてしまおう
涙も明日には笑顔に変わる 気がする
ホームに着いた電車はどこに行くのか
名前も知らない駅の中で唯一知っている
僕の住む街にある小さな駅
夕暮れの街を 包み込む 夕げの匂い
歩道橋の 階段 一段飛ばしでかけ上がる
あなたに聞きたいことがたくさんある
聞いてほしいこともたくさんある
今すぐ帰るよ首を長くして待ってて
ダンスをするように軽やかな足取りで
角を曲がれば 見えてくるマイホーム。