詩人:どるとる
突然に 奪われた
誰のせいでもなく
崩れた建物の下に埋もれた
小さな 命がいつものようにあなたを呼んでる
その日になるたびあなたのことを
思い出してしまうから 泣きたくなる
忘れたい でも
忘れたくない
いつもその繰り返しだ
今の私が あなたに
伝えたいことは
一緒に笑ってくれて
一緒に泣いてくれて
ありがとう それだけ
まだまだ あなたのいるところには行けないけど
私もそんなに 若くはないから
あと数十年したら
あなたに会いに行く
あなたに会いに行く
思い出が 瞼の裏に
スライドみたいに映る
忘れたいなんて思うために 積み重ねた思い出じゃないのに
誰を責めればいい
誰のせいにすればいい
いつも その繰り返しだ
今の私が あなたにできることは
まだ見つからないあなたの体を
探し続けること あきらめないこと
愛してる もう言えない言葉
聞こえるかい?空のずっと向こうまで届くかな
時のレールを走る電車に乗って
夏の訪れに 風鈴を飾って
開けた窓からのぞく青空
何度、言葉にしても悲しさに変わるだけ
でも伝えずにはいられないよ
とうとう伝えずに終わった言葉
今の私が あなたに
伝えたいことは
一緒に笑ってくれて
一緒に泣いてくれて
ありがとう それだけ
まだまだ あなたのいるところには行けないけど
私もそんなに 若くはないから
あと数十年したら
あなたに会いに行く
あなたに会いに行く。