詩人:どるとる
電車の窓から 見える夜の街並み
カクテルカラーに 染まって広がる
新聞読む人 眠る人
待ち合わせしているのか
時間ばかり気にしてる人
たくさんの 人の暮らしを乗せて
15両編成の電車は 次の駅へ向かい走る
街は今 夜の中 深海みたいに
明かりが 闇に浮いて見えるよ
家を目指す僕の足取りは軽やか
ホップステップジャンプのリズムで
水たまり飛び越えて見事なまでに着地
拍手はないけど 気分は最高潮なの
目を閉じても 覚めない夢の中
終わりなんてない 果てしないページ
時計は刻んでく 一人一人の時間を
雨は 降っては降りやむ
陽射しは アスファルトでのたうち回る
やがて夜は 来て 闇に包まれた街
月は街明かりが邪魔くさそうだ
僕は今 この街を泳ぐ魚の気分
プランクトンみたいな空気を食べる
ダンスは下手くそだけどそれでいいの
あながち上手くてもつまらないから
楽しみなことなんてないけど月がきれい
なんていい夜なんだろう
逆さまの こうもりのポーズで眺めた街は
鏡の世界のように反転してる
夜明けまでは まだまだ遠いよ
もうしばらくこの夜を楽しませてね
街は今 夜の中 深海みたいに
明かりが 闇に浮いて見えるよ
家を目指す僕の足取りは軽やか
ホップステップジャンプのリズムで
水たまり飛び越えて見事なまでに着地
拍手はないけど 気分は最高潮なの
世界は今だけは 僕だけのものだ。