詩人:どるとる
小さな手のひらを そっと開いたら
きれいな花が一輪咲いた
僕らは待ち焦がれているんだよ
いつまでも来ない理想の未来を
夢のような未来が 世界の輪郭を
光が 縁取っていく そんなイメージ 今も捨てられない
手のひらに 落ちてくる ありふれた未来を
僕らは 待っていたのかな
幸せそうな顔で つまらない感情に
わがままに 喜んだりしてる間は
まだ 当分 腐らずにいられそうだ
大手を振って迎え入れた未来に
裏切られたような気がしたら
信じられるものを 明かりにして
暗がりを 照らしながら進むといい
誰かが描いた世界じゃない いつの間にか 描かれた世界だ
回すハンドルもない
それなら 果てまで伸びた道を行くだけさ
手のひらに 落ちてくるありふれた 未来は
僕らの足下にまた 新しい道をつくる
スタートラインはいつだって目の前にある
歩き出せばそこは昨日より少し遠くの未来
そのつまらなそうな一歩から始まる
笑ってみよう 泣いてみよう
何もすることがないならば
とにかくひたすら 徒然なるままに
生きている その意味を 見つけるんだ
明日のドアには鍵なんて かかってない
それでも、明日はとても果てしなく遠い
手のひらに 落ちてくる ありふれた未来を
僕らは 待っていたのかな
幸せそうな顔で つまらない感情に
わがままに 喜んだりしてる間は
まだ 当分 腐らずにいられそうだ
ふがいない自分自身を 憎まずにいられそうだ。