詩人:どるとる
ピカソの絵は誰が見てもわけがわからない
なんだあの顔は
まるで福笑いみたいに顔のパーツがしっちゃかめっちゃか
たとえば詩人が書く詩もわけがわからないのはピカソがわけがわからない絵を描くのと一緒さ 変わらないよ
ピカソが天才ならば
僕ら詩人は天才なんだろう
たとえ誰かに認められなくても 詩なんてひとりよがりなものなんだ 正解なんかないんだ 認められることも他人が好きな詩だってだけでさ
間違えだとかそんなのないはずなんだ
表現方法とかなんてクソくらいだ
ピカソに習って僕も
自分だけの詩を書こう
まるで絵を描くみたいにねどこまでもどこまでも認められない詩でも書き続けたい
ピカソが近づきたいわけじゃないけれど
ピカソのような画風を感じさせるような詩をこれからは
天才の花を咲かせられるような詩をこれからは…
あっぷっぷ ピカソ
笑ったら負けよ
変な顔した時の
人間みたいな顔より変な顔
でもどこか素晴らしいね
適当に描いてるわけじゃないんだからそこが天才のわからないところ
首を捻って
泣く女を見つめるぼちぼく
ハンカチを噛みしめるくらいに悲しいの?悔しいの?何があったの?
まさに青の時代ですか? 色鮮やかなその色調に不似合いな気持ちであなたは何を泣くの?
ピカソよ あなたの脳は計り知れない宇宙
誰もがみんな自分にしかわからない世界を頭の中に宿してる
たとえばピカソのような複雑な異世界を。