詩人:どるとる
同じ夜過ごしてても すれ違うこともない僕らは背中あわせだ
誰かが誰かを待っているとしたなら
その誰かを待たせている誰かが
時計とにらめっこしながら 息巻いて走ってくのが僕にはイメージできるから
ひとつの夜の中に いくつもの ストーリー
明かりのように 灯って小さく揺れた
君の寂しさに気づいたようにうなずいた
君の夜に そっと僕は降りていくよ
待たせてごめんねなんて 言いながら
手をつないでくれるあなたのぬくもり
寂しさなんてすぐに忘れてしまうよ
待ち合わせ場所にはちょっと変かな
歩道橋の上に いつもの時間に
時間にルーズな僕はいつも 君を待たせてしまう
でも君は 怒りもせずに笑ってくれる
そんなとき僕は とてもうれしくなる
恋人だと気づく瞬間は手をつなぐときだ
その笑顔が答えだ
こんなに広い世界に二人だけの世界
隅に うずくまって寄り添って眠る
夢を見たいときに 夢を見る
君の心に僕はそっと降り積もっていくよ
アイラブユーなんてささやきながら
映画のワンシーンのように流れる時間
僕はあなただけの主人公になりたい
ラララ 魔法が使えたら きっと
この世界から 悲しみを消し去るのに
僕はそっと目を閉じた その年一番の雪の夜に。