詩人:どるとる
行き先のないバス停で貧乏揺すりして
未来と待ち合わせをしているんだ
ドリンクバーで粘る一時間かそこらの退屈
あんなに長い時間も君との会話が あっという間にする
ひらりスカートが風に舞い踊る午後には
宛もなくどこか遠くに行きたくなる
自転車は 走ってゆく見慣れた街並みを
アイスティーのコップが汗をかいている
夏の陽射しが アスファルトをいじめてる
映画を観よう 図書館に行こう
遊園地の観覧車に乗ろう
君が 笑える場所ならどこでもいいさ
油断すると恋をしてしまいそうな景色
リズムをとるテーブルの下の君と僕の足
空は晴れて 雲ひとつない 青い空だよ
急ぎすぎた僕はページを飛ばして
結末だけを知りたい
でも まだまだ 焦らせてほしい
飛ばし読みするのはあまりにもったいない
だから ゆっくり歩いていくんだよ
ひらりスカートが風に舞い踊る午後には
宛もなくどこか遠くに行きたくなる
自転車は 走ってゆく見慣れた街並みを。