詩人:どるとる
もう頼るものも宛にする人もいないよ
それでも単身旅立ってくことを決めた君
季節は残酷であっという間に二人を引き離しにかかってる
君は悲しいときほど 強がって 笑うところがある
でも今の君は意地っ張りを 貫こうとしている
別れ際、あれだけ離さなかった手を
引き離したのは 君のほうだった
特急のドアが閉まる
硝子越し手を振る君
走り出すともう見えない
余計なことを思い出したよ
まだ温もりが右手に残ってる
言えなかった 気持ちは空にでも くれてやろう
時間が差し迫る 別れの時間まではそれほど長くはない
嘘でもいいから 笑えるといいなあ
つまらないありふれた言葉を用意した
やめたはずの 煙草を吸う 自分に気づく
いつ買ったんだろう 口寂しさもないのに
少しずつ結び目がほどけてくように
ゆっくりとつないでた手が離れていく
その瞬間の切なさと いったら言葉にならない
僕はついに 笑えなかったよ
今日をただのきれいな思い出にしたくない
隠れて流した涙さえちゃんと 足跡になる
君を好きになれたこと それこそが僕がたどり着いた結末
今日はどんなタイトルで 引き出しにしまわれるかな
思いもつかないやだから 余計な名前はつけずに
記憶にしまっておくよ
流した涙と 一緒に伝えられなかった思いも
別れ際、あれだけ離さなかった手を
引き離したのは 君のほうだった
特急のドアが閉まる
硝子越し手を振る君
走り出すともう見えない
余計なことを思い出したよ
まだ温もりが右手に残ってる
言えなかった 気持ちは空にでも くれてやろう。