詩人:どるとる
嘘をつくのは自分を守るためだとかなんとか言ったわりには拍手が欲しい
嘘をつくたび鼻が高くなるピノキオみたいにつきたくもない嘘をついては鼻が高くなるのを見る
天狗みたいだと笑っている僕だが本当は悲しいのさ
これでも悲しいのさ
ピノキオのような
精巧な人形にはなれそうもないや
嘘もくだらない嘘ばかりだから
僕の中でいつでもこんな馬鹿げた人生など終わりにしたいと思ってる心がありとあらゆる理由や言い訳を持ち出して生きようとしている僕をつくりだす
生きたいと思ってる心だけは嘘じゃないからね
嘘吐きな僕だけれど
それだけは嘘にできなかった
それだけは嘘に変えたくなかった
嘘吐きな僕だけど
完全には嘘吐きにはなれなかった
中途半端なピノキオもどきだ
天狗になったのもただ見栄張りなだけ
嘘吐きピノッキオ
今日も嘘と本音の境界線をまたいで本当でもなく嘘でもない曖昧な言葉を吐き続ける
見かけ倒しのピノキオ。