詩人:月詠
貴方の言葉なんて信じないわ
私は貴方を許せないの
「会いたい」とか「好きだよ」とか
「愛してる」なんて
嘘に決まってるわ
私は無垢なる愛を教えたいから
貴方は全てを捧げるしか無いのよ
誓いなさい
私の全てに…
+引き裂いた聖書に何を捧げるの?
甘い口付け?それとも貴方の首?
私にはそんなものでは足りないわ
貴方の全ては私のなんだから
貴方の愛してる人の屍(うつわ)を頂戴?
これなら腐敗しても愛してくれるのでしょう?
裏切り者には罰を与えなきゃね
貴方は私を愛せなかった
女だからって見下さられるのは
貴方でも許せないの
私は貴方を愛していたから
無垢なる愛と私を全て捧げていたのに
それなのに
貴方の器(からだ)は…
+許せないから苦しめてあげる
優しい言葉ももう要らないから
痛みに嘆いて悲鳴を上げて
そして最期に手を握った侭
「愛してる」と呟いて死んで?
そしたら許してあげるわ
貴方の赤く綺麗な血を全身に浴びてね。
あらもう時間なの?
そう「おやすみ」
今夜は貴方の首を抱いて
眠るとするわ
「おやすみ…
あら?もう寝てしまったの?
ねぇ、返事してよ」
+引き裂いた聖書に何を捧げるの?
私はもう決めていたのよ
そう貴方を生贄に
貴方の首に悪魔の刻印を…
そしてその主(悪魔)が笑う
――交渉成立だ。