詩人:麗華塵
夏の終わり
酷い悪臭
あの日あんなに優しくしてくれた
パパをしばらく見てない
パパは毎日甘い物を食べさせてくれた
何不自由無い生活
パパ…パパ…
どこに行ってしまわれたのですか?
夏の終わり
感覚のなくなってゆく身体
干からびた大地
黒ずんでいく有限の空
酷くなってゆく悪臭
助けて下さい
助けて下さい
パパ…助けて下さい
パパがいなくなって何日がたっただろう
虫の王者と言われたこの俺の身体
今は別の虫が湧いている
辛い…苦しい…
それでも耐えていれば
きっとパパが助けてくれると……
そして僕は死にました
バラバラになって死にました
パパは汚そうに僕の世界を持ち上げ
そのままゴミに捨てました
パパ…パパ…
嘘だよね…
嘘だよね…
大好きだよ…パパ…