詩人:四季の旅人(畦道)
老いた母・・・
老いた母を見ていると
汚いものを見るように母を見てしまう
老いた人に出会うと
つい
母と交差させてしまう
老いて寂しいだろうから
帰って
話し相手になって
いろいろ聴いてあげよう
そう思うけど
行動が伴わない
忘れた頃に行くと
暗い
寒い部屋のなかで
ぽつんと一人
ぶつぶつ言いながら
座っている
母が待つのは
息子の私なのか
考えると自己嫌悪に陥る
老いた母の家には
誰も寄りつかず
荒れている
日頃は
出来た息子と言われたが
いまの私には
何も出来ない
やはり
私も他の人と変らない
最低のひとりかも知れない。