詩人:空渡
楽園なんて本当はないんだ
でも教えて、嘘でいい
偽りの楽園のある場所を
嘘が重なる陸の果てに
揺らめく蜃気楼の楽園
その場所を私に教えて
そうすれば私はまだ歩ける
膝の骨が突き立ち
この目から光消える前に
その場所を教えて
嘘でもかまわない
この腐れた世界に
私の世界に虚ろなる光を
楽園よ、偽りの楽園よ
私が君を目にした瞬間
また私の前で崩れ去るんだろうね
辿り着けば
全て終わってしまうから
でも私は君に向かうことを止めれはしないよ
教えて楽園の場所を
嘘でいい
辿り着けなくても
その楽園を掴むため
私は歩けるんだ