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詩人:是清。
だつて此ノ世は平穏装つた悲哀の温床/かつて親しむだ隣の御圀は地獄/許し得た扉の開閉/何だつて躓いたのだい?/苦しみ勝ち得た事に対する喜び?/“勇気付ける”何て大それた事僕には出来ない/思ひ上がる程図々しく出来て居ない>何て謂つたつて彼ノ世は感情の奔流を押さえる事の出来ない浅はかな造り/縛り上げて早い処連れて逝つてくれ/喜ばしい事何て此処には無い/愉しめない/廻つて往かない日常/切なく成る程酸つぱい/耐え切れない/だつて此ノ世は不器用な人には向いて居ない/卑怯者の称讃される/有難くない揺り籠だ。