詩人:杞柳
砂の城を造った波にさらって欲しくて海のノイズは辛うじて愛せる雨は掻き消され鴎と心中を謀ってた白とも黒ともつかない砂に埋もれるすぐに満潮だよ白とも黒ともつかない泡沫が押し寄せる早く壊して解放(ハナ)してね同じリズムで呼吸する黒髪無彩色の海辺は桜貝だけが嘘みたいに優しい色をしてた