詩人:甘味亭 真朱麻呂
今日もいつもと同じに
窓の外 夕陽が沈んでいく
そして昨日は明日とよんでいた
今日は 久しぶりに君と二人
自転車を転がして
夕陽を見に行った
空が茜色キレイに染まって
僕の瞳までも夕陽は赤く染めた
『好きだよ』
言ってしまえば簡単なことだけど
なかなか言えないんだよ
切り出すタイミングが掴めない
だからいつも
昨日も一昨日も一昨々日も
言えないままで今日まできてしまった
だから 僕は
今日こそは言おうと想うんだけど
夕陽と同じ色で頬を染めて
僕は言うのさ
『好きだょ…』
君はわざとらしく聞こえないふり
もう一回って言ったっけ
だから『君が好きだょ…』
君は空の遠くを見ながら
『私も』って恥ずかしそうに言ったんだ
あの日をまだ君は
覚えてるかなぁ
覚えててくれたらいいなぁ。