詩人:どるとる
子供の手から空に放たれた風船
見上げる君の瞳は 夕暮れの空を映してる
「悲しいことなんてない」
無理やり書き換えた
上書きの世界
下書きもしないで
隙間なく つなぐ
手のぬくもりに
抗うこともできず
愛に包まれていく
ほのかに香る髪の
甘い 花の匂い
薄化粧の 空
昼下がりに見た夢
電車の窓の外
流れる景色が変わる
手を伸ばせばすぐにでもふれられる
思い出はいつも
明日に道は 続いてる
あの丘の向こうに
咲いたひなげしの花
ゆらり ゆらり
水面をただよう
花びらに
思い重ねてた
目を閉じて
耳をすませば
返り咲く夏の記憶
隙間なく つなぐ
手のぬくもりに
抗うこともできず
愛に包まれていく
ほのかに香る髪の
甘い 花の匂い
薄化粧の 空
昼下がりに見た夢。