詩人:甘味亭 真朱麻呂
愛は迷宮出口などありはしない
入り組んだ迷路と
幾つもの扉
開いて閉じて
足を踏み外して
また愛の罠にかかってしまった
きりのないお遊戯
あなたは美しい
それなのにどうして
その美しさは見せかけの仮面さ
心はどす黒く
まるで貴女は薔薇のように触れる者を傷つけるんだ
その美貌にらしからぬ鋭い棘で
男の純情を踏み潰す
そんな貴女には
黒い薔薇がお似合いさ
まるで血が時間を経てから変色したみたいに
貴女の心は腐りきってしまった
憎しみと悲しみにおぼれきってしまった
そして僕のこの愛も
否応なく貴女は裏切って踏み潰して
悪びれもなく煙のように消えたね
貢がせとくだけ貢がせといて。