詩人:saixai
針の歩みを止めた時計が胸の奥で眠ってた。 どうしても動き出さない時計。 壊れてしまったと諦めて存在までも忘れかけてた。それなのに諦めたつもりでもまるで大事な物のように胸の奥に眠らせていた。 どこかで信じてたんだ。再び動き出すことを。 そして気づいた。たった一つの歯車が何かに引っかかっていただけなんだ。 大丈夫。まだ壊れていない。 また動き出した。 大切な心の時間(トキ)を刻む懐中時計。