詩人:さみだれ
見る夢は朧に
あなたの言葉は空気のように
その世界に満たされて
私がかき集めた言葉も
敵わないくらいに
しなやかで優しい
それでいてとても寂しいものでした
だから私はとても不便な生き物です
空は高く遠い
しかしここからは狭い
そんな宇宙に広がる星も
この目には限られて見えて
あなたの言葉が消えるまでの響きを
かろうじて感じている今が
実は幸せなのでしょう
露を弾く草花の
遥か下に私があり
涸れた声に希望を与え
言葉を発するその先刻
あなたが微笑みを携え
私の手をとりました
この気持ちを
無限の海に浸らせ
悲しみや喜びを隔てた
核なる心に与えよう
あなたの言葉を肌に感じて