詩人:どるとる
悲しいときうれしいとき
そばにいる人を 友達と呼ぶのなら
見過ごされる涙なんてないよ
だから悲しいときもそばにいる
まだ幼いとき 君が手にした夢は
未来を覗く 小さな望遠鏡
その向こうに きらめいていた未来
「夢が消えたんじゃないよ 君があきらめただけだ」
そんな言葉が 聞こえたら
もう一度あきらめた夢を 探しに行こう
スタートラインを足元に引いたら
旅立とう 夜明けの空を背にして
巡る季節はメリーゴーランド
あなたを運ぶ時の舟
花が散るように 命もいつかは土の中
それまでの短い年月を君は生きていく
夏の間中 鳴き通す蝉たちは 短い命を懸命に 謳っている
その姿に僕は 命の輝きを見た
ここからは見えない夢なら 見える場所まで行けばいい
空が僕に 語りかけてくる
踏み出したその一歩でどこまでも行ける
終わらない旅を今すぐに始めよう
迷いのない瞳に 広がる青空の向こうへ
やがて長い命の旅も終わり
地図の続きを埋めていく足跡
「夢が消えたんじゃないよ 君があきらめただけだ」
そんな言葉が 聞こえたら
もう一度あきらめた夢を 探しに行こう
スタートラインを足元に引いたら
旅立とう 夜明けの空を背にして。