詩人:どるとる
どこかでいつしか聞いたような
でも、はじめましての物語
未完まではまだ終わらなさそうな
世界の中で君は生きている
笑って 泣いてまた明日
なんて繰り返すだけの
拙い毎日が あと何万回続くのだろう
油断すれば消えそうな 思いをあわてて思い出している
それは大切なようでいてでもどこかありふれた感情です
いくつかの曲がり角を迎えて
もう既に一秒を失っている
回り巡るすべての歯車に
意味や理由があると思うな
ホップステップジャンプ
ついでに 軽い目眩に襲われる
雨上がりの午後の街に差す陽射し
水溜まりを飛び越えた少し遠い未来に行きたいな
生まれ持った気持ちでお互いの醜さを笑うんだ
デジャブのように
思い出す誰それの
涙とか笑顔とか
眠れない夜とか
屯したコンビニとか
昨日の苦笑いとか
すべてが今さら
輝いて見えるんだ
油断すれば消えそうな 思いをあわてて思い出している
それは大切なようでいてでもどこかありふれた感情です
僕は回る
その感情の輪郭を
なぞるように
ループする
世界と歩くんだ
「その先の世界」を知りたくて。