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詩人:どるとる


君がいなくなって三度目の春を迎えました
最後の日、君が笑ってたことがせめてもの救いだ

僕らには語り尽くせない思い出がある
いつかこんな日が来るとは思わずに

つないだ手はきつく絡まってほどけない
どんなことがあっても離さないようにと

重ねた二人の足跡がだんだん離れてくのを 僕は気づいてた

でもそれに気づいたことがバレないように笑ってみせた

もう取り返しがつかなくなってからやっと気づいた

君の存在がどれだけ僕の人生に影響を与えていたことに

桜の花に埋もれた道を君と歩く日曜日
歩幅を気にしながら途切れぬよう会話をつなぐ

あの頃の僕らには恋が何より大切で
いくら時間があっても足りなかったよ

ぬくもりに抗うことができずに
大の男が簡単に丸め込まれてく

今の僕らが出会った日の僕らを追い越せないのは

今の僕らにはもう手にすることができない気持ちを

あの頃の僕らは何の苦労もなく手にしていたから

それはありふれているはずの誰かを愛する ひた向きな気持ち

桜よまだ散らないで 蕾のままの思いが
冬の寒さに凍えて
まだそのまぶたを
固く閉ざしているから

重ねた二人の足跡がだんだん離れてくのを 僕は気づいてた

でもそれに気づいたことがバレないように笑ってみせた

もう取り返しがつかなくなってからやっと気づいた

君の存在がどれだけ僕の人生に影響を与えていたことに。

2016/08/20 (Sat)
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