詩人:どるとる
夜中に家を抜け出していつもの場所へ急ぐ
テントでこしらえた秘密基地に集合
お菓子とジュースは各自持参 決まって休み前の日だった
ランタンで照らされたテントの中で
どんな話をしただろう 光源は降るような星だけだ
いまだ誰かが敷いたレールの上を走る世界
夜が明けるのを
ずっとここで首を長くして待っているよ
目印なんかないけど
夜明けが 来たら
旅立つだろう 最初の一歩を 踏み出して
僕は 何を待っているのだろう
来ることもないバスを
雨でもないのに傘を持ってくような
用意のいい人生は 生きたくない
雨が降ったなら 濡れればいい
そんなその場しのぎでいい。