詩人:どるとる
なんでもない何時もの夜の片隅で
僕は誰かのことを思っている
ポケットの中にある携帯
メールが来るまでの少しの時間も
寂しいと思うようになったのは
一体いつからなんだろう
こんなふうに誰かを思いまた誰かに思われながら
伝わることもそんなつもりもない気持ちも
遠く離れた僕らを目には見えない何かがつないでいるんだな
夜明けまではまだ遠い夜の片隅で
待ちぼうけをくわされている気分だ
はみ出しそうになって慌ててしまった涙
君は笑わず 抱きしめてくれた
そんなことの積み重ねで僕の中で君は特別になったんだろう
僕らは何度も 出会いそして別れていく
同じ寂しさと喜びを分かち合う
人混みの中に見紛うことのない君を見つけて安心したのか とたんに泣いてしまうんだ
流れてった数分が
全部報われるとき
それは君に出会えたとき
寂しさが喜びに変わる瞬間
僕は この上なく幸せになるの
こんなふうに誰かを思いまた誰かに思われながら
伝わることもそんなつもりもない気持ちも
遠く離れた僕らを目には見えない何かがつないでいるんだな。