詩人:アい兎たヲ
そうだったんだ
赤は燃えているようで暖かいね
誰かが言った。
そうだね暖かいねって
あたしも頷く。
まだ言葉も喋れない赤ん坊が
青を見て赤と教えられれば
その人にとって青は赤になるんだ
そんなのいつか気付くって?
そうかなぁ
あたしが見ている赤が黄色でも
それはあたしにしかわからないんだよきっと
あたしの見ている物や色はあたしにしかわからない
誰かが見ている赤色があたしには黄色に見えていても
誰もその違いには気付かないんだよ
間違ってるんだよ
赤い色を見てみんなで赤ってなづけたのじゃなくて
まず赤色って名前があって
それを赤だって呼ぶだけなんだ
ああ
あたしの夜はもう色に食べられて
眠れない