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[19132] その物

詩人:哀華

諦めることさえも
出来なかった物

捨てきれずに
積み上げて

ずっと汚い傷を
隠しながら
苦笑っていた

体の中心に
残ったのは
寂れかけた
気持ちだけ

薄汚れた過去も
許しつつ
今ここへ立つ
気味の悪い
私と共に

探した物は
消えた藍色と
私から私への軽蔑と哀

ある日
救ってくれた物は
諦めの悪い貴方と
膝をつきながら
生きている
彼女の言葉

幼い頃
必死に信じた物
必死に望んだ物
そこにあって

暖かい物
溢れ出た事
今は少しだけ
恥ずかしく
思えるから

あえて
言わぬ事にするよ

この先は長い
例え何かが阻んでも
息をしよう

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2004/10/24 (Sun)
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