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[192493] 旅立ちの歌

詩人:どるとる


電車の発車時刻を間違えないように
何度も時刻表とにらめっこしながら
電車が来るのを今か今かと待っていた

知らない町に行くことを不安がる自分と
期待に 胸をおどらせてる自分が
僕の中には共存して いるみたいだ

春の一番晴れた日を選んで旅立つ
青空が旅立ちを 見送ってくれている

一歩 踏み出したその時から
僕の旅は始まるんだ
これは泣くための旅じゃなくて
笑うための旅だから
恐れるものなんてなにもない
ただいつものように斜に構えずに
まっすぐ 立っていればそれでいい
しゃんと伸ばした背筋は前だけ向いてる

向こうに着いたなら手紙を書くよと
電話の向こうに 泣きながら伝えた
そんなんじゃダメねと母さんが笑った

余計なお世話だと強がった自分と
ありがとうと 励まされた自分が
僕の中で 仲良く 手をつないでる

大好きなシンガーソングライター
イヤホンから流れる彼のメロディ

叶えたい 夢は 叶えられる可能性を はらんでる
ちっとも恐くはない
それをいうと嘘になる
でも涙は必要だから
時には我慢しないで 泣いてしまうのもひとつの道
ただ強がるよりはいいはずだ
さあ迷ってる暇があるなら運試しだよ

花びらが 運んできた小さな 思い出を
まぶたを閉じて 思い返す冬の窓辺で
粉雪を見て旅立ちの歌口ずさむ
この旅には 終わりなんかないんだよ
人は いつも旅をしていく生き物だから

一歩 踏み出したその時から
僕の旅は始まるんだ
これは泣くための旅じゃなくて
笑うための旅だから
恐れるものなんてなにもない
ただいつものように斜に構えずに
まっすぐ 立っていればそれでいい
しゃんと伸ばした背筋は前だけ向いてる。

2016/09/04 (Sun)
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