詩人:どるとる
もう飽きるほど 繰り返した
何度目の 喧嘩だろう
いつもすぐに 仲直りするくせに
わざとやってるみたいに
喧嘩しては 仲直りして
気づけば 寄り添って笑いあってる
思い出が 積み重なって
それぞれの 人の中に
悲しみや 喜びが
引き出しに 整理されてる
大切な思い出だけは 消えないように
忘れないように
何度も 思い返して
出会い 別れ また出会う
変わらない営みの中で
過ぎてく 季節を思う
そうして またひとつ何かを なくしては
またひとつ 何かを手にして
365日のほんの 一日も
欠かさず思った 君のことを
どんなに時間が 経っても
変わらず思えるようにと今は
願いながら 新しい扉の前に立つよ
旅立ちはきっと 悲しいものなのだろう
笑って 見送れるほど優しくはないから
さよならと 君に悲しみを 押しつけて
わざと 嫌われるようにした
でも君は それでも僕を選んだ
いつの間にか 手を繋いでいた
小さな手で画用紙に描いた
未来や夢を 覚えてる?
君は 見ていたね きらめくような
到底叶うはずもない途方もない 未来を
手を伸ばしてる 届かない空に
それがどんなに 愚かでも
そうしてまた一人 誰かを好きになり誰かを嫌いになる
愛なんて 呼ばないよ なんだかこれ見よがしだから
君のすべてを 知らない
知りたいとも思わない
だから 互いに互いを知らないままいい
見えているものだけを 信じ愛せればいい
そしてたどり着いた未来でもしも
同じ気持ちでいれたなら
その時はどうか お手柔らかに
そうして またひとつ何かを なくしては
またひとつ 何かを手にして
365日のほんの 一日も
欠かさず思った 君のことを
どんなに時間が 経っても
変わらず思えるようにと今は
願いながら 新しい扉の前に立つよ
扉は必ずどこかにつながってる。