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[192568] 面影

詩人:どるとる


春を待たずに 旅立った
君に手紙を 書いている
下手くそな文字と 君は笑った
相変わらず 下手くそなまま

今年もまた 桜が咲きました
見事なものだと 思います

時が過ぎても今も忘れられぬ面影
そんな僕の弱さを君は笑うかな

春だというのに どこかもの寂しいのは
大切なものが 僕にはひとつ足りないから

わがままかもしれないけど
また会いたいよ

叶わない願いだとしても
星が流れれば 願うのはそればかり

雨が洗った 街並みを 傘を差して歩いた
宛もなく ただふらりと さまようけど
何を僕は 探しているんだろう

シャツを一枚 重ねて 寒さをしのぐ
もうすぐ 暑さも 忘れてしまうだろう

僕は君のために歌を作ったんだよ
言葉にできない思いを込めて歌う

この街に消えない悲しみがひとつ
ただ一人の人の幸せを祈った

僕は誰のために 生きればいい
迷子になった歌声

誰かのために 生きると決めた
あの日の 僕は まだここにいるのに

暮れていく街並みため息とベランダ
路地裏の暗がりと 猫のあくび
もう何度目の夜明けだろう
数える暇もないまま

時が過ぎても今も忘れられぬ面影
そんな僕の弱さを君は笑うかな

春だというのに どこかもの寂しいのは
大切なものが 僕にはひとつ足りないから

わがままかもしれないけど
また会いたいよ

叶わない願いだとしても
星が流れれば 願うのはそればかり。

2016/09/18 (Sun)
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