|
詩人:どるとる
運命という言葉が嫌いな僕が
運命を信じてしまうほどに
その出会いは僕に幸せをくれました
箇条書きにすればとても ありふれた恋で
だけど それが何よりだと 思った
誰かに 恋をすることなんて
まだ知らなかった頃の僕にはなかった
自分以外の誰かを幸せにしたい
そんな気持ちを 君がくれたんだ
手のひらの上で 雪が溶けて消えた
どうしても永遠には続かない恋だった
名前で呼ぶのが 恥ずかしくて
でも頑張って名前で呼びあった
お互い照れながら顔を隠してたね
いつか消えてしまう そのぬくもり
足りない時間は 幸せが埋めていた
もう会わないほうがいいとさえ思った
でも離れてしまえば寂しさに耐えられない
だから何度でも離れそうな手を握った
白く染まる街並み 春まではまだ遠い
冬がこの街を去る頃 終わる命がひとつ
わかっていた でも僕は一緒にいたかった
さよならなんて言えないよ 君に出会ってしまったから
感謝しても 憎むことなんて何もない
この幸せは 僕にはじめて人を愛する
喜びを教えてくれたから
誰かに 恋をすることなんて
まだ知らなかった頃の僕にはなかった
自分以外の誰かを幸せにしたい
そんな気持ちを 君がくれたんだ
手のひらの上で 雪が溶けて消えた
どうしても永遠には続かない恋だった
桜が咲くまでには
終わる命がひとつ
行かないで
まだ傍にいて
願う声は届かない明日を探してる。